墨色の家

「内も外もすべてコンクリート打ち放しで」という御主人の強
い要望でスタートした。
複雑にすると美しくない。だからシンプルに構成されている。
居住性を犠牲にしない範囲で外周は閉ざし、中庭を設けて内側
に開く、いわゆるコートハウスである。
中庭は視線のたまり場として計画され、多すぎるくらいの樹木
が吟味して植えられた。
無機質な居住空間の中に生命感あふれる緑が投入されて、季節
の移ろいが身近に感じられる住居が出来上がった。